2013年11月13日水曜日

兵庫県の鉄鋼製造会社で起きた死亡事故とその反応を見て自戒する

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残念な話ですが、日本ではまだまだ働く人の命が軽んじられているようです。
先日見つけたニュースですが・・・
「納期は命より重い」が合言葉の工場で悲惨な死亡事故 「安全第一だろ!」と批判殺到

そりゃ~納期は命より重いなんてスローガンを掲げている工場で死亡事故が発生すれば、様々な人から批判されるのは当然です。
しかし、そんなスローガンを掲げているWEBサイトを発見した人の中に、早急に労基署に通報するという選択をした人はいなかったのでしょうか?
明らかに労働基準法違反なスローガンですよね。

人が死んでから批判するのは誰だって出来る。でも人が死ぬ前にナントカするのが大切なんじゃないかと思うんです。
そういう視点でこの事故を考えると、私達も考えさせられる事故ですよね。

取引先なんかは当然知っていたでしょうし、地域住民の中にも知っていた人は居たでしょう。そこの従業員だって「うちのスローガンは拙いぞ!」って思っていたはずなんです。
従業員の場合、内部告発等すれば解雇されたり、職場内でイヤガラセを受けたりするかも知れません。
しかし取引先などは「貴社のスローガンは拙いですよ。我が社は従業員の命より納期を優先させるような会社とは取引出来ません。」程度の事は言っても良さそうです。
本当に人身事故が起きた場合には取引先にだって迷惑が掛かるんです。下手したら親会社や元請会社が下請けに厳しい納期を押し付けていると勘ぐられても不思議じゃないと思います。
口の悪い人だったら「人命より納期が優先という工場だから仕事を依頼したんじゃないか?」と言い出すかも知れません。
そうすれば元請や親会社にも火の粉が飛んできますよ。下請けの経営方針が変な方向を向いていたのなら、キチンと説明して方向性を正してから取引をするべきだと思います。

ネットは誰かを悪者にして吊るし上げ袋叩きにするには持って来いの環境ですが、悪者を袋叩きにする前にやれることがあったはずです。
偶然見つけた人がTwitterやFBで拡散すれば、たちまちの内に大炎上を起こすでしょう。大炎上に気付けば「我が社のスローガンは間違ってる。工場は安全が第一だよな」って反省し、スローガンの変更や社員教育の徹底、安全対策等が行われていたかも知れません。人一人、命を落とさずに済んだかも知れないんです。

今回私は、こんなスローガンを掲げた工場がある事を知りませんでしたが、この事故を他山の石として教訓にしたいと思います。
誰かが被害を被ってから加害者を袋叩きにするんじゃなく、被害者を出さないために危険な所を指摘する事にします。
指摘された工場は「事故も起こしてないのに悪者にされた。」と思うかも知れませんが、そこにリスクが存在する以上は少々手荒な真似だとしてもリスクを無くす努力をしようと思います。

自分にそんな影響力は無いとしても、労基署や役所に通報するという選択肢がある。
そのことが原因で倒産したり操業停止に陥り、従業員が路頭に迷う事になるかも知れませんが、それでもアクションを起こすべきでしょう。だって次に被害者になるのは自分自身かも知れないし、自分の家族かもしれない。もしかしたら親戚や知り合いかも知れないんです。そう思うと出来るだけ早くアクションを起こすべきだと思うのです。