父の体調
以前から入退院を繰り返している私の父は、胃がんの摘出手術で胃の70%を失った。
そのせいか食が細い。食が細いというよりも殆ど食事を食べない。
胃がないので、一度に沢山食べる事が出来ないのも理解出来るのだが、生来偏食傾向で好き嫌いが激しく、嫌いなものは一切口にしない。
ピーマンと豆腐は絶対に食べないのである。
おかげで最近は栄養失調気味であった。最近の栄養失調と言うのは、偏食の末に栄養が偏って起こるらしいのだが、父の場合は食べないのだから、栄養の偏りなんてレベルの話ではない。
患者の「少しでも改善しよう」という意識が低ければ、在宅介護は非常に困難になるなと感じた。
在宅介護の問題点と言うか大きな壁のような印象を受けた。
入院を勧められる
以前から担当の医師に入院して加療する事を勧められていたのだが、本人は病院の不自由な暮らしを嫌い拒否していた。
しかし在宅介護支援センターのケアマネージャーから、強く入院を勧められ、入院の約束をするに至った。
入院を前提に病院に行ったのであるが、担当の医師に入院の医師を聞かれると、入院を拒否した。
前日の約束などなかったかのような発言をした。
「早く入院して加療したほうがいいんだけど・・・」そう告げた医師の顔色を見て私は、「グズグズしていると危険だ」と判断して、半ば強引に入院を決めた。
父は納得していない様子だったが、渋々入院する事に合意した。
入院が決まり
入院が決まった事で少しだけ安心したのだが、入院中の計画を聞いて驚いた。
腹部エコーや胃カメラなどの予定が計画されていたからだ。
栄養失調ならば、腹部エコーや胃カメラなどの検査は必要ないと思う。
父の病状は、私が考えているより遥かに深刻だったという事であろう。
非常にワガママな父ではあるが、病院はちゃんと受け入れてくれるし、有り難い話である。
昨今話題になっている「医師不足」や「医療機関の人材不足」「ベッド数の不足」などは、地方の病院でも深刻な問題なのだろうが、父の掛かり付けの病院は親切に対応してくれる。
人員不足のせいで、手続きなど対応が遅いし、時間が掛かるという問題はあったが、人員不足の深刻さを意識させられる程度で個人的に不快感を感じることは無かった。
しかし、約一日という時間が必要だった事を考えたら、現在の個人主義に傾倒した人たちのなかには、不満を感じてクレームをつける人もいるだろうなと思う。
医療現場の人員不足は、本当に深刻な問題だと感じた。
入院したほうが安心
入院したら、在宅介護の必要は無くなるし、私も多少時間に余裕が出来る。
なにより自宅で介護するより、病院に入院していたほうが何倍も安心である。
父の病状は、私が考えているより深刻な状況のようだが、病院に入院しているから、何かあったときにスグに対応してもらえるという安心感はある。
費用的には出費が増えることを覚悟しなければならないが、安心感から考えれば納得の範囲内である。
後は父が素直に治療に専念してくれればいいと思う。
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