2009年10月28日水曜日

羊頭狗肉(ようとうくにく)とは

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衆院本会議

28日の衆院本会議で、谷垣禎一自民党総裁が新政府は「羊頭狗肉」だと指摘した。

最近は、四文字熟語を活用して、国会の質疑や答弁を行う事が流行している。

悪い事とは言わないけど、中国の故事に由来する四文字熟語を使って、国民に真意が伝わらなかったらどうするんだろう。


羊頭狗肉の意味

羊頭狗肉は、「ようとうくにく」と読む。

看板には羊の頭を掲げながら、実際には犬の肉を売る意。見かけと実質とが一致しないことのたとえ。見掛け倒し。羊頭を掲げて狗肉を売る。

などの意味です。中国の書物「晏子春秋」に記されています。


新政府は羊頭狗肉なのか

政権発足後40日程度で、新政府の実力を計るのは、些か早計な気がします。

谷垣氏は、野党としての質疑なので、多少大げさに言ったのかも知れませんが、たしかに「羊頭狗肉」とは上手い事を言ったと思います。

あくまでも上手い事言った程度で、現時点で新政府の力を計ろうとするのは早過ぎる。

良い所も悪い所も、今後ボロボロ出てくるんですから、評価はこれからの新政府を観察してからでも遅くは無いでしょう。


臥薪嘗胆

そういう意味では、自民党は「臥薪嘗胆」しなきゃいけない時なんですよね。

臥薪嘗胆は、ご存知のとおり呉王・夫差と越王・勾践の故事に由来する言葉です。

国会で四文字熟語合戦も面白い

国会で四文字熟語合戦も面白いと思うのですが、国民に伝わらなければ意味が無いし、知識を自慢しているだけって印象も残る。

国会中継をみている国民に伝わり易いように工夫するのも大切じゃないかと思います。

それに、政治家として必要な故事に由来する四文字熟語は「切磋琢磨」ですよね。

切磋琢磨は「友人同士が互いに励まし合い競争し合って、共に向上すること。」という意味で使われる事が多いのですが、本来の意味は中国の「詩経」という書物に紹介されています。

切磋琢磨

衛という国の名君・武公は、常日頃から全ての臣下に「自分を諌めて欲しい」と言い続けた。
家臣や民衆は、その政治姿勢を敬い、詩を作った。
「匪たる君子あり、切るが如く磋るが如く、琢つが如く磨くが如し」
常に戒めを求め、研鑽に励んだ君子の努力を称えた詩である。

切磋琢磨の語源は、武公の君主としての努力の様子である。

いまの政治に欠けているもの

私なんかが偉そうに言える立場ではないのですが、今の政治に欠けているものは、衛王・武公のように常に戒めを求め、研鑽に励む事ではないでしょうか。

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